旧風間家住宅 「丙申堂」
   

 国指定重要文化財

                                                       

鶴岡の豪商風間家の旧宅は明治29年七代目風間幸右衛門によりこの建物は住居兼営業として作られた。明治29年は干支で「丙申」であったので丙申堂と名付けられた。尚入り口の医王門は同年松平武右衛門家1400石の門構え復元したものである。

風間家は新潟の沢海藩(現在の中蒲原郡横越村)の武士であったが、商人となり新潟の村上を経て庄内の酒田に移り住んだ。18世紀に酒田の風間家より別れて鶴岡に移住し、庄内藩の御用商人となり呉服、太物屋を商い財を蓄積し、明治期に至り貸し金業を営んだ。その間酒田の本間家と同様余剰金融資本で農地を買い貯めた為に本間家に続く大地主となった。

明治27年の酒田大地震を教訓に建てられたこの建物は広大な板の間に架けられた梁をトラス状にし大黒柱で支えるといった工夫がなされている。
平成8年12月母屋が、平成11年6月表門、蔵、板塀、風呂が国の登録有形文化財となり、平成12年12月に国指定重要文化財となった。
江戸期から続く商家と云えば普通税金対策(間口の広さで税を取られていた)で間口が狭く奥行きが長かったである。そして正面から入り右か左に店があり奥に真直ぐに土間が続いており、蔵につづいているのが普通なのだが、ここは道路に面し横に長く奥行きがそんなにも無い。ために曲屋風の造りになっている。店に入り左に曲がって右手に仏間、中之間、勝手を通り蔵へと通じている。正面の入口こそ瓦屋根となっているが、母屋の部分は石屋根となっており江戸時代の作りの名残を止めているのが面白い。
旧風間家の写真
表    門 蔵へ続く通路 通路の外側
庭をはさみ奥の小座敷 座 敷 の ひとつ 小座敷のひとつ
勝 手(台所) 勝手の太い梁 金 庫 倉(4基あり)


住   所 鶴岡市馬場町1-17   
時   間 9:30〜16:00 定休日 月曜日(祝祭日の場合翌日)
料   金 大人300円、小中学生150円   
問い合わせ TEL 0235-22-0015
交   通 鶴岡駅から湯野浜温泉方面バス5分。銀座通り下車徒歩3分